有機栽培と無農薬栽培について
当園のブドウは有機栽培で、山口県のエコファーマーに認定されています。
- 有機栽培とは
化学肥料や農薬を控え、有機肥料などを使って農作物や土の能力を生かす栽培法。
- 無農薬栽培とは
農薬を使用しないで農産物を栽培すること。(農林水産省の表示ガイドラインでは、化学肥料を使用した無農薬栽培農産物は、その旨を付記しなければなりません。)
- 山口県のエコファーマー制度
農業者は、持続農業法に基づき、持続性の高い農業生産方式を導入することで現行よりおおむね30%の化学農薬や化学肥料を削減する「導入計画」を作り、これを県知事に提出し認定を受けます。この認定を受けた農業者がエコファーマーです。
- 当農園の栽培法
当農園の栽培法の詳細は以下のとおりです。
(1) 新短梢栽培
日本の生食用ぶどうの栽培法は、大きく長梢栽培と短梢栽培2つに分かれています。自由にぶどうの梢を伸ばしながら剪定していく長梢栽培と主枝から伸びる梢を毎年剪定する短梢栽培です。私の栽培法は、短梢栽培を工夫した新短梢栽培で、小川孝郎先生著の「草生栽培で生かすブドウの早仕立て新短梢栽培」を教科書にしています。
(2) 草生栽培
文字通りぶどう園内に草を生やした栽培法で、生やした草を何回も刈取ることで緑肥にすると共に、土作りを草に任せる栽培法です。
(3) 不耕起栽培
当園では草生栽培に加え、耕運機でぶどう園を耕すことをしません。全て草に任せることで、より自然の環境に近づけています。
(4) 有機栽培
無農薬栽培と誤解の多い有機栽培ですが、当園では必要最低限の農薬は使用します。ぶどうは病気に弱いのと、その葉がおいしいのか害虫に好まれます。この対策として、害虫は見つけ次第捕殺しますが、どうしても追いつかない場合は農薬に頼らざるを得ないためです。病気については、罹患場所をスポット的に消毒しますが、追いつかなくなると園全体を消毒することになります。
なお、当園ではぶどうの花が咲き、ジベレリン処理(種無し、果粒肥大用)が終わり袋を掛けるまでは、ジベレリン以外(ジベレリンも農薬として扱われます。)の農薬は使用せず、ぶどうの房に直接他の農薬がかかることの無いようにしています。このため、ぶどうの房自体には通常の病害虫に対する農薬がかかっていませんので、無農薬栽培に極めて近いものと考えています。
(5) 減農薬栽培
上記のとおり、農薬は使用しますが必要最低限にしています。使用した農薬の記録は、栽培記録のページに記載していますのでご確認下さい。